WJのネタバレあり。
コピー本無事発行できそうです。とりあえず出力までは終わってます。
サンプルをサイトで公開する余裕がないので、折りたたみに上げておきますね。
夏コミに参加できなかった分、インテでは存分に楽しもうかと思ってます…っ!ゆきひらさんと行く異人館もすごく楽しみ!!
原稿中にぱちぱち拍手も本当に有難うございました!
↓からは、当日の頒布物に関する最終告知です。
=========================
配置:3号館 V-4b
サークル名:白夜幻想譚
【新刊】
▼「Melt」
A5/オフ/100P/1000円
プリーモ×ツナ合同誌。プランツドールのパロディーです。
▼「シークレットボックス」
A5/コピー/44P/300円
プリーモ×ツナ小説。『夢見ル化石』の後日談です。
【既刊】
▼「その手が象る未来」
A5/オフ/44P/18禁/500円
プリーモ×ツナ小説。
▼「夢見ル化石」
A5/オフ/90P/18禁/800円
プリーモ×ツナ小説。
▼「そして明日の世界より」
A5/オフ/136P/1100円
プリーモ×ツナ小説。
=========================
以上の5種になりますっ!
例によって例のごとく、本人は開始直後から10~15分程愛の狩人になっているので、スペース不在です。
今回はいつもお願いしている売り子さんがいないので、ゆっくりめにお越し頂けると嬉しいです。
R18本に関しては、年齢を確認できる身分証明の提示をお願いする場合がございます。
ご協力宜しくお願い致します。
ひとりぼっちなので、構ってくださる(初ツナとか、初代の話とか、がっつり!)と喜んで食いつきますっ!
当日はお会いできるのを楽しみにしてます。
サンプルをサイトで公開する余裕がないので、折りたたみに上げておきますね。
夏コミに参加できなかった分、インテでは存分に楽しもうかと思ってます…っ!ゆきひらさんと行く異人館もすごく楽しみ!!
原稿中にぱちぱち拍手も本当に有難うございました!
↓からは、当日の頒布物に関する最終告知です。
=========================
配置:3号館 V-4b
サークル名:白夜幻想譚
【新刊】
▼「Melt」
A5/オフ/100P/1000円
プリーモ×ツナ合同誌。プランツドールのパロディーです。
▼「シークレットボックス」
A5/コピー/44P/300円
プリーモ×ツナ小説。『夢見ル化石』の後日談です。
【既刊】
▼「その手が象る未来」
A5/オフ/44P/18禁/500円
プリーモ×ツナ小説。
▼「夢見ル化石」
A5/オフ/90P/18禁/800円
プリーモ×ツナ小説。
▼「そして明日の世界より」
A5/オフ/136P/1100円
プリーモ×ツナ小説。
=========================
以上の5種になりますっ!
例によって例のごとく、本人は開始直後から10~15分程愛の狩人になっているので、スペース不在です。
今回はいつもお願いしている売り子さんがいないので、ゆっくりめにお越し頂けると嬉しいです。
R18本に関しては、年齢を確認できる身分証明の提示をお願いする場合がございます。
ご協力宜しくお願い致します。
ひとりぼっちなので、構ってくださる(初ツナとか、初代の話とか、がっつり!)と喜んで食いつきますっ!
当日はお会いできるのを楽しみにしてます。
▼「シークレットボックス(初ツナ)のサンプル」
「これでよしっ、と」
一階の駐輪場に設けられたゴミ置き場に、大きな袋を積む。
何世帯も住む故に、それだけゴミ袋の量は多い。
朝早くにゴミ出しを済ませた人も多いのだろう。既にゴミ袋は溢れ返らんばかりに積まれていた。
夏休みという長期休暇に入ったため、家事は分担することを申し出た綱吉にかせられたのが、まずゴミ出しだった。
他にも週に担当を分けて料理当番や掃除、洗濯等――負担は半々。ジョットは今部屋に残って、朝食の準備をしている。
(――今日の朝ごはんはなんだろう?)
ジョットの手料理は、文句なしにおいしい。
日々の楽しみとなっているそれに、綱吉は頬をほころばせた。つられるようにくぅ、と腹が切なく鳴き空腹を示す。
早く戻ろう、と踵を返した瞬間のことだった。
「あら、おはようございます」
振り返った先にいた相手に、綱吉は小さく会釈をした。
「おはようございます」
視線の先には、同じマンションに住む年の若い女性がいた。柄物のワンピースから覗くすらりと延びた手足の肌は白く、顔も整った綺麗な女性。
彼女はきょろきょろと視線をさまよわせたあと、目当ての人物がいないことに気づき、残念そうに肩を少し落とし、
「あの方は今日はいないのね」
ひどく落胆したようにそう言った。
それに、ぴくっと体を揺らす。
それが誰を指しているのか、一瞬にしてわかってしまった綱吉は、曖昧な笑みを浮かべるしかなかった。
ジョットと共に暮らしはじめるようになって、それでも今は確かに幸せだから、不満も不平もこれといってない。
それに嘘偽りはない。
――ないけれど、悩みは尽きず。
綱吉はここのところ、新たな悩みを抱えていた。
「おはようございます、沢田さん」
「あ、おはようございます」
新たにゴミを出しに来た女性にまた声をかけられる。
「ジョットさんはお元気?」
「は、はい…」
「いいわねぇ、あんなすてきなお兄さんがいて。うらやましいわ」
女性はうっとりと惚けるように呟いた。
女性のそれはまるで恋する乙女そのものといった様子で、綱吉の笑みは次第にひきつったものになる。
「あ、あの…オレ、失礼します」
まただ。
またはじまりそうだ。
早くも予感を察知した綱吉は、逃げるように身を後退させた。
新築マンションということあってか、ここでは新婚夫婦が多く暮らしている。そのなかでも、綱吉達が暮らしているのが彼女たちには目新しく移り、新鮮なのだろう。
ましてや、ジョットはイタリア人だ。
異国の、それも美形で紳士な男性とあれば、女性が騒がない道理はない――つまるところ、若奥様はジョットに夢中なのだ。それに同居している綱吉もまた巻き込まれている。
「かっこいいわよね」
「やさしいし」
口々に騒ぎだす彼女たちの会話から逃げるように、そそくさと綱吉はその場から退散した。
ここで捕まっては、またいつぞやの悲劇が繰り返されるだけだ。
以前、綱吉は彼女達の長い世間話に巻き込まれて、ジョットに関して根ほり葉ほり質問されたのだ。
頼まれたら断れないマフィアランキング1位に現在も堂々と輝く綱吉は、目を輝かせる彼女たちを無碍にすることもできず、非常につらい経験をした記憶があった。
それに、なんにしてもおもしろくないという気持ちもあって――
(オレから見てもジョットさんはかっこいいし、やさしいし、モテるのは当たり前っていうかさ…)
なによりそばにいるからこそ、自分が一番知っているのだと豪語できる。
でも、おもしろくない。
自然と綱吉の眉は寄り、ふてくされた顔になる。
もやもやとした晴れない感情は、いつしか綱吉の心に深く根付き、今もなおそれを降り積もらせていた。
「はぁ…」
知れず、重たいため息が口から漏れた。
「――あなた、男難の相が出ているわよ」
「へ?」
突然聞こえてきた声に、綱吉はぴたりと足を止める。
通りかかる直前の通路脇に、それはいた。
綺麗に磨かれた水晶を包むように手に持ち、紫の長いローブを羽織る女性はいかにもテレビでよく出てくる占い師のスタイルをしている。
が、その格好をする存在そのものが、希有であった。
赤ん坊というだけでもそれは奇異に映るのに、なによりそれが見知った人間とあらば、なおのこと。
綱吉は突如現れた存在に、ぎょっと目を見開かせた。
「なめないで!」
「いつぞやのリボ子ーーー!? ってか、リボーン! お前なにしにきたんだよ!!」
つっこみを受けたリボーンはそそくさに変装を解いて、おなじみのスーツ姿になる。
「悩める生徒に温かなアドバイスだぞ」
「嘘吐くなっ、明らかに楽しんでるだろ! 第一男難の相なんて聞いたことないよ!」
その逆、女難の相はよく耳にするが。
なんの予告もなしに現れたリボーンに、綱吉は恐れよりも警戒の念を抱く。
今までの経験上、リボーンが自分のところに来る。
すなわち、災厄の前触れ、と身に染みて実感している故のことであった。
「……で、本当になんの用なんだよ」
ジョットと二人暮らしをする際、ボンゴレとは約束を取りつけた。
一つは、綱吉達の生活の邪魔をしないこと。
綱吉がもっとも重要視した約束がこれである。
むろん、これには反対したものがいる。
最たるものが獄寺とリボーンだったが、それでも最後にはなんとか説き伏せたのだ。それなのにそれを破ろうとするなんて、よほどのことがあったとしか思えない。
不穏を感じ取った綱吉の空気は、ピリピリと張りつめたものになる。
「そう構えるな。パーティーの招待だ」
だが、リボーンの口からでた言葉は、意外なものだった。
「へっ…パ、パーティー? あっ、もしかしてそれってボンゴレの?」
だとするなら、油断はできない。
ボンゴレ式と言ってリボーンが主催したイベントの数々はロクなものではなかった。最も酷いときは大けがをし、入院したこともある。
「ああ、ボンゴレだぞ。だが、オメーが思っているようなやつじゃねぇ」
「じゃあ、なんだよ?」
いよいよをもってして、わからなくなってきた。
ボンゴレだけど、ボンゴレ式じゃないなんて。
不可解な視線を向ける綱吉に、リボーンはどこからかおもむろにチラシを取り出して、綱吉に手渡した。
「ほら、こいつだ」
綱吉はチラシに視線を落とし、じっと文字の羅列を追う。
並盛町。
花火大会。
懐かしの単語に、あっと綱吉は言葉をこぼした。
「並盛の花火大会? パーティーってこれのこと?」
「そうだ」
並盛から離れて、すっかり頭から抜けていた。
そういえば、今頃がちょうど開催していたかもしれない。日時を見ると、ちょうど明日に催すようだった。
「パーティーって…ふつうに花火大会って言えよなー」
「祭りもパーティーだろ。プリーモと親密を深めることに文句を言うつもりはねーが、ちったぁ守護者も気にかけろ」
「ん、んなっ…!? な、なに言ってんだよ!」
かっと一瞬にして頬を染めた綱吉に、リボーンは呆れ半分にため息を吐いた。
「ダメツナが…いいか、明日の夏祭りにはプリーモも参加させるんだぞ? テメーが話し通しとけ」
「うっ…わ、わかったよ」
ここで逆らったらなにをされるかわかったものではない。さすがにマンション内で発砲沙汰は避けたい。
不変と平穏を望む綱吉は、多少の文句を咽喉奥に飲み込んで、しぶしぶと頷いた。
(まぁ、リボーンに言われなくても、少し気になってたしなぁ…)
高校に入ってから、獄寺と山本は同じクラスで毎日顔を合わせていたが、他の守護者には会っていない。
時折リボーンから話を聞く程度だ。
相手の現状を把握するには、会って話すのが一番手っとり早い。
十年後の世界から帰ってきて、各々の道を歩み始めたが、それまではともに戦ってきた大切な仲間だ。
「なぁ…お兄さんとか今はどうしてるの?」
「了平か? ボクシングでそこそこ活躍してるらしいぞ。雲雀は相変わらず並盛中にいるらしいな。ランボは前に会っただろ?」
「うん、元気そうだった」
「…あとは骸だが、アイツは相変わらず復習者の牢獄にいんぞ。クロームはまだあの黒曜ヘルシーランドにいるらしい」
「そ、そっか…」
以前聞いた情報とさして変化はなかった。
だが、元気にしているのなら、とほっと安堵の息を吐く。
「明日は6時に並盛神社に集合だ。遅れるんじゃねーぞ」
「うん、わかった」
小さくうなづいて返すと、じゃーな、とリボーンはエントランスホールを抜けて、出ていった。
(……本当に用ってこれだけだったんだ)
意外、と言えば意外だった。
拍子抜けしたのかもしれない。
リボーンが出ていくのを確かめてから、綱吉はふと息を吐いて、手に持ったチラシに再度視線を落とした。
(以下、本文に続く。)
「これでよしっ、と」
一階の駐輪場に設けられたゴミ置き場に、大きな袋を積む。
何世帯も住む故に、それだけゴミ袋の量は多い。
朝早くにゴミ出しを済ませた人も多いのだろう。既にゴミ袋は溢れ返らんばかりに積まれていた。
夏休みという長期休暇に入ったため、家事は分担することを申し出た綱吉にかせられたのが、まずゴミ出しだった。
他にも週に担当を分けて料理当番や掃除、洗濯等――負担は半々。ジョットは今部屋に残って、朝食の準備をしている。
(――今日の朝ごはんはなんだろう?)
ジョットの手料理は、文句なしにおいしい。
日々の楽しみとなっているそれに、綱吉は頬をほころばせた。つられるようにくぅ、と腹が切なく鳴き空腹を示す。
早く戻ろう、と踵を返した瞬間のことだった。
「あら、おはようございます」
振り返った先にいた相手に、綱吉は小さく会釈をした。
「おはようございます」
視線の先には、同じマンションに住む年の若い女性がいた。柄物のワンピースから覗くすらりと延びた手足の肌は白く、顔も整った綺麗な女性。
彼女はきょろきょろと視線をさまよわせたあと、目当ての人物がいないことに気づき、残念そうに肩を少し落とし、
「あの方は今日はいないのね」
ひどく落胆したようにそう言った。
それに、ぴくっと体を揺らす。
それが誰を指しているのか、一瞬にしてわかってしまった綱吉は、曖昧な笑みを浮かべるしかなかった。
ジョットと共に暮らしはじめるようになって、それでも今は確かに幸せだから、不満も不平もこれといってない。
それに嘘偽りはない。
――ないけれど、悩みは尽きず。
綱吉はここのところ、新たな悩みを抱えていた。
「おはようございます、沢田さん」
「あ、おはようございます」
新たにゴミを出しに来た女性にまた声をかけられる。
「ジョットさんはお元気?」
「は、はい…」
「いいわねぇ、あんなすてきなお兄さんがいて。うらやましいわ」
女性はうっとりと惚けるように呟いた。
女性のそれはまるで恋する乙女そのものといった様子で、綱吉の笑みは次第にひきつったものになる。
「あ、あの…オレ、失礼します」
まただ。
またはじまりそうだ。
早くも予感を察知した綱吉は、逃げるように身を後退させた。
新築マンションということあってか、ここでは新婚夫婦が多く暮らしている。そのなかでも、綱吉達が暮らしているのが彼女たちには目新しく移り、新鮮なのだろう。
ましてや、ジョットはイタリア人だ。
異国の、それも美形で紳士な男性とあれば、女性が騒がない道理はない――つまるところ、若奥様はジョットに夢中なのだ。それに同居している綱吉もまた巻き込まれている。
「かっこいいわよね」
「やさしいし」
口々に騒ぎだす彼女たちの会話から逃げるように、そそくさと綱吉はその場から退散した。
ここで捕まっては、またいつぞやの悲劇が繰り返されるだけだ。
以前、綱吉は彼女達の長い世間話に巻き込まれて、ジョットに関して根ほり葉ほり質問されたのだ。
頼まれたら断れないマフィアランキング1位に現在も堂々と輝く綱吉は、目を輝かせる彼女たちを無碍にすることもできず、非常につらい経験をした記憶があった。
それに、なんにしてもおもしろくないという気持ちもあって――
(オレから見てもジョットさんはかっこいいし、やさしいし、モテるのは当たり前っていうかさ…)
なによりそばにいるからこそ、自分が一番知っているのだと豪語できる。
でも、おもしろくない。
自然と綱吉の眉は寄り、ふてくされた顔になる。
もやもやとした晴れない感情は、いつしか綱吉の心に深く根付き、今もなおそれを降り積もらせていた。
「はぁ…」
知れず、重たいため息が口から漏れた。
「――あなた、男難の相が出ているわよ」
「へ?」
突然聞こえてきた声に、綱吉はぴたりと足を止める。
通りかかる直前の通路脇に、それはいた。
綺麗に磨かれた水晶を包むように手に持ち、紫の長いローブを羽織る女性はいかにもテレビでよく出てくる占い師のスタイルをしている。
が、その格好をする存在そのものが、希有であった。
赤ん坊というだけでもそれは奇異に映るのに、なによりそれが見知った人間とあらば、なおのこと。
綱吉は突如現れた存在に、ぎょっと目を見開かせた。
「なめないで!」
「いつぞやのリボ子ーーー!? ってか、リボーン! お前なにしにきたんだよ!!」
つっこみを受けたリボーンはそそくさに変装を解いて、おなじみのスーツ姿になる。
「悩める生徒に温かなアドバイスだぞ」
「嘘吐くなっ、明らかに楽しんでるだろ! 第一男難の相なんて聞いたことないよ!」
その逆、女難の相はよく耳にするが。
なんの予告もなしに現れたリボーンに、綱吉は恐れよりも警戒の念を抱く。
今までの経験上、リボーンが自分のところに来る。
すなわち、災厄の前触れ、と身に染みて実感している故のことであった。
「……で、本当になんの用なんだよ」
ジョットと二人暮らしをする際、ボンゴレとは約束を取りつけた。
一つは、綱吉達の生活の邪魔をしないこと。
綱吉がもっとも重要視した約束がこれである。
むろん、これには反対したものがいる。
最たるものが獄寺とリボーンだったが、それでも最後にはなんとか説き伏せたのだ。それなのにそれを破ろうとするなんて、よほどのことがあったとしか思えない。
不穏を感じ取った綱吉の空気は、ピリピリと張りつめたものになる。
「そう構えるな。パーティーの招待だ」
だが、リボーンの口からでた言葉は、意外なものだった。
「へっ…パ、パーティー? あっ、もしかしてそれってボンゴレの?」
だとするなら、油断はできない。
ボンゴレ式と言ってリボーンが主催したイベントの数々はロクなものではなかった。最も酷いときは大けがをし、入院したこともある。
「ああ、ボンゴレだぞ。だが、オメーが思っているようなやつじゃねぇ」
「じゃあ、なんだよ?」
いよいよをもってして、わからなくなってきた。
ボンゴレだけど、ボンゴレ式じゃないなんて。
不可解な視線を向ける綱吉に、リボーンはどこからかおもむろにチラシを取り出して、綱吉に手渡した。
「ほら、こいつだ」
綱吉はチラシに視線を落とし、じっと文字の羅列を追う。
並盛町。
花火大会。
懐かしの単語に、あっと綱吉は言葉をこぼした。
「並盛の花火大会? パーティーってこれのこと?」
「そうだ」
並盛から離れて、すっかり頭から抜けていた。
そういえば、今頃がちょうど開催していたかもしれない。日時を見ると、ちょうど明日に催すようだった。
「パーティーって…ふつうに花火大会って言えよなー」
「祭りもパーティーだろ。プリーモと親密を深めることに文句を言うつもりはねーが、ちったぁ守護者も気にかけろ」
「ん、んなっ…!? な、なに言ってんだよ!」
かっと一瞬にして頬を染めた綱吉に、リボーンは呆れ半分にため息を吐いた。
「ダメツナが…いいか、明日の夏祭りにはプリーモも参加させるんだぞ? テメーが話し通しとけ」
「うっ…わ、わかったよ」
ここで逆らったらなにをされるかわかったものではない。さすがにマンション内で発砲沙汰は避けたい。
不変と平穏を望む綱吉は、多少の文句を咽喉奥に飲み込んで、しぶしぶと頷いた。
(まぁ、リボーンに言われなくても、少し気になってたしなぁ…)
高校に入ってから、獄寺と山本は同じクラスで毎日顔を合わせていたが、他の守護者には会っていない。
時折リボーンから話を聞く程度だ。
相手の現状を把握するには、会って話すのが一番手っとり早い。
十年後の世界から帰ってきて、各々の道を歩み始めたが、それまではともに戦ってきた大切な仲間だ。
「なぁ…お兄さんとか今はどうしてるの?」
「了平か? ボクシングでそこそこ活躍してるらしいぞ。雲雀は相変わらず並盛中にいるらしいな。ランボは前に会っただろ?」
「うん、元気そうだった」
「…あとは骸だが、アイツは相変わらず復習者の牢獄にいんぞ。クロームはまだあの黒曜ヘルシーランドにいるらしい」
「そ、そっか…」
以前聞いた情報とさして変化はなかった。
だが、元気にしているのなら、とほっと安堵の息を吐く。
「明日は6時に並盛神社に集合だ。遅れるんじゃねーぞ」
「うん、わかった」
小さくうなづいて返すと、じゃーな、とリボーンはエントランスホールを抜けて、出ていった。
(……本当に用ってこれだけだったんだ)
意外、と言えば意外だった。
拍子抜けしたのかもしれない。
リボーンが出ていくのを確かめてから、綱吉はふと息を吐いて、手に持ったチラシに再度視線を落とした。
(以下、本文に続く。)
PR