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WJのネタバレあり。
2025年05月01日 (Thu)
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2010年02月14日 (Sun)
小ネタを折りたたみに。
両思いになって間もない初ツナ。
入稿が終わったら、サイトにもupします。

新婚verは別の機会にがっつりと…!

メールのお返事致しました。
温かいお言葉ありがとうございます!
感想、お言葉を頂けるのは、とても活力になります。
メルフォのお返事は次の記事に致しますね!

 はい、と慎ましやかに手渡されたのは、銀色の包装紙に紺色のリボンが巻かれた小さな箱だった。
 その中身など、わざわざ問うまでもない。
 今日はセントバレンタインデーなのだ。
 ジョットは柔らかな笑みを浮かべて、それを受け取った。

「ありがとう、綱吉」
「……ジョットさんはいっぱい貰うだろうけど」

 やや控えめに気落ちした綱吉の声。
 毎年、ジョットはこの日にチョコをもらってくる。本命と義理とでまざりあった箱は窮屈そうに紙袋に押し込まれているところを綱吉は毎年見ている。
 小さい頃はそれがなんであるかもわからずに、ジョットから与えられるチョコに喜んで、毎日こんな日が続けばいいのに、などと思っていたが、今はもちろんそうは思わない。
 むしろ、この日なんて一生来なければいいのに、と憂うようになった。
(きっと、今日は勇気出してジョットさんに告白するひといるんだろうな…)
 今日だけではなく、おそらく毎年そうだったのだろう。
 複雑だった。
 ジョットはどう答えるんだろう…?
 もし、相手が自分なんかよりもずっときれいなひとで、スタイルもよくて、性格も文句のつけようのないひとだったら――
 きっと、敵わない。
 自分なんかより、ずっとお似合いだ。
 好きなのに。好きだから、複雑だった。
 自分に自信が持てないからこそ、不安でしかたない。
 じくじくと痛む胸に綱吉は身を縮こませて、顔を俯かせた。

「私が欲しいのは、綱吉からのチョコだけだ」

 ぽふっと頭に手を置かれて、髪を梳くように何度も撫でられる。
 じっと綱吉が見上げれば、ぱちっとジョットと目が合って、

「今年のこれは、本命と思っていいんだろう?」

 ジョットは心の底から嬉しそうな笑みを浮かべて、そう言った。
 ぱちぱちっと目を瞬かせてジョットの言葉を咀嚼しきったあと、綱吉の頬が薄紅色に染まり上がったのは、言うまでもない。




2010/02/14 up

実は毎年義理チョコはもらえるけど、本命はもらえないと初代はやきもきしていました。
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